うみうしの日誌

~(・ ω ・)~nullnull

トリツカレ男

トリツカレ男 (新潮文庫)

トリツカレ男 (新潮文庫)

一つのものごとに並外れて没頭してしまう男、ジュゼッペの話。度々何かに取りつかれるから、「トリツカレ男」というあだ名を持つ。町の人達は呆れながらも優しく見守っている。
そのジュゼッペが異国の少女ペチカに「トリツカレ」たところから、彼らを中心に物語は進んでいく。

「きみはばかだ。世界一のばかだ!」
ハツカネズミはガラスみたいな涙をこぼしながら、
「なんで、どうして、そんなことしなくちゃなんない?」
まっ白い息のなかでジュゼッペはしずかに、
「しょうがないさ、おれは」
と笑った。
「ばかげた、トリツカレ男なんだから」

ハツカネズミとは、彼がハツカネズミの飼育に熱中したときに育てていたハツカネズミのうちの一匹で、人語を解するものである。
ハツカネズミではないが、「どうしてこんなことするのだ!」と言いたくなるほどジュゼッペはペチカのためになりふり構わず行動する。
こんな人に、私はなりたい。