うみうしの日誌

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APBSmemでタンパク質と脂質膜の相互作用を計算する

脂質膜との相互作用を計算して、タンパク質中のどの残基が膜との相互作用に重要かを知りたかった。
その方法が一応は分かったのでその紹介。これは完全に偉い人が作ってくれたソフトをそのまま使うだけ。
APBSmemでぐぐってみよう。

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脂質分子のatom name 

GROMACSで脂質膜を作ったとき、partial densityを表示して脂質頭部、尾部がどこにあるか?を示すことがよくやられる。
このとき、gmx make_ndxで頭部と尾部のグループを含むndxファイルを作り、gmx densityで計算する(JustinさんのところのKALP15 in DPPCの最後のところを参照)。

で、make_ndxで脂質分子の中の頭部部分の原子だけを指定する作業が必要になるのだが、最初どの名前がどの原子なのか分からなかったし、界隈では自明なのか調べてもあまりヒットしなかったので、ここにメモしておく。
自分が使うのが今のところ基本的にはPOPCだけなので、それだけ。

DPPC.itpの中身(一例)

;;
;; Generated by CHARMM-GUI (http://www.charmm-gui.org) v1.7
;;
;; psf2itp.py
;;
;; Correspondance:
;; j712l362@ku.edu or wonpil@ku.edu
;;
;; GROMACS topology file for DPPC
;;


[ moleculetype ]
; name	nrexcl
DPPC	     3

[ atoms ]
; nr	type	resnr	residu	atom	cgnr	charge	mass
     1        NTL      1     DPPC      N      1     -0.600    14.0070   ; qtot -0.600
     2       CTL5      1     DPPC    C13      2     -0.350    12.0110   ; qtot -0.950
     3         HL      1     DPPC   H13A      3      0.250     1.0080   ; qtot -0.700
     4         HL      1     DPPC   H13B      4      0.250     1.0080   ; qtot -0.450
     5         HL      1     DPPC   H13C      5      0.250     1.0080   ; qtot -0.200
     6       CTL5      1     DPPC    C14      6     -0.350    12.0110   ; qtot -0.550
     7         HL      1     DPPC   H14A      7      0.250     1.0080   ; qtot -0.300
     8         HL      1     DPPC   H14B      8      0.250     1.0080   ; qtot -0.050
     9         HL      1     DPPC   H14C      9      0.250     1.0080   ; qtot  0.200
(中略)
[ dihedrals ]
; ai	aj	ak	al	funct	q0	cq
   31    30    33    32     2
   40    39    42    41     2

#ifdef REST_ON
#include "../restraints/DPPC_rest.itp"
#endif

この[atoms]のatomのところ(NとかC13とか)が、VMDのnameで選択できるところ。make_ndxでもここの名前で指定する。

##POPC head
13 & a N | a C12 | a H12A | a H12B | a C13 | a H13A | a H13B | a H13C | a H14A | a H14B | a H14C | a C15 | a C14 | a H15A | a H15B | a H15C | a C11 | a H11A | a H11B | a P | a O13 | a O14 | a O12 | a O11
##linker
13 & a C1 | a HA | a HB | a C2 | a HS | a O21 | a C21 | a O22 | a C3 | a HX | a HY | a O31 | a C31 | a O32
##tail
13 & a C22 | a H2R | a H2S | a C32 | a H2X | a H2Y | a C23 | a C24 | a C25 | a C26 | a C27 | a C28 | a C29 | a C210 | a C211 | a C212 | a C213 | a C214 | a 215 | a C216 | a C217 | a C218 | a H3R | a H3S | a H4R | a H4S | a H5R | a H5S | a H6R | a H6S | a H7R | a H7S | a H8R | a H8S | a H91 | a H101 | a H11R | a H11S | a H12R | a H12S | a H13R | a H13S | a H14R | a H14S | a H15R | a H15S | a H16R | a H16S | a H17R | a H17S | a H18R | a H18S | a H18T | a C33 | a C34 | a C35 | a C36 | a C37 | a C38 | a C39 | a C310 | a C311 | a C312 | a C313 | a C314 | a C315 | a C316 | a H3X | a H3Y | a H4X | a H4Y | a H5X | a H5Y | a H6X | a H6Y | a H7X | a H7Y | a H8X | a H8Y | a H9X | a H9Y | a H10X | a H10Y | a H11X | a H11Y | a H12X | a H12Y | a H13X | a H13Y | a H14X | a H14Y | a H15X | a H15Y | a H16X | a H16Y | a H16Z

ちゃんと説明を書くのが面倒になったのであとで追記する。
13は自分の系だとindex.ndxでPOPCがグループ13なので。linkerはグリセロのとこ。

Endocytosisの話

この記事は今年読んだ一番好きな論文2017 Advent Calendarへの投稿です。

飛び入り参加になりましたが、研究室で紹介するには少し合わないが面白かった論文について投稿させていただきました。
余談ですがこれの投稿のためにTwitterのアカウント作りました。

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アンブレラサンプリングとPMF計算(2)

アンブレラサンプリングとPMF計算の続き
とりあえず出来たのだが、だいぶ前になったので忘れてきている。実行したのも研究室のパソコンなのでインプットファイルが手元になく、少し嘘を書くかもしれない。間違いに気づいたら随時修正する。
今回も引き続きJustin A. LemkulさんのGromacs tutorialsを完全に追う形で進めて、個人的に躓いたところをメモする。

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アンブレラサンプリングとPMF計算

Gromacsにできることの一つに、アンブレラサンプリング法というものがある。詳しい説明はググってもらいたい。
私の雑な理解としては、時間発展を諦める代わりにある反応座標(2集団の重心の距離とか、座標とか)におけるエネルギーが計算できる。このエネルギーというのはあんまり分かっていないが、Potential Mean of Forceの略でPMFというようだ。多分自由エネルギー的な何かなんだと思っている。
これで何が分かるかというと、例えばGromacs初心者が必ず見るだろうJustin A. LemkulさんのGromacs tutorialsでは、Aβの重合体から1分子を引き抜く際のPMF?を計算して、binding energy (ΔGbind)が計算できると言っている。凄い。

そういうわけで私も使ってみたかったが、PCスペックの都合もあり今回粗視化モデルで計算することにしたので、その辺りも含めて記録を残しておくことにする。
ただ、今回の内容はかなり私の雑な理解による説明が多いので、きちんと裏付けをとるべきところが多数あると思う。
正直有識者の方でおかしな点に気づいたら指摘してほしい。独学は大変だ。

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Gromacsをとりあえず使ってみる

理論をやっている人がどういうモチベーションで分子動力学シミュレーションをするのかちょっと見当がつかないが、実験科学者からするとまずとりあえず使ってみてから考えるというのが1つのアプローチだと思う。私はそうだった。
しかしGromacsはバイナリの配布があるわけでもないので、「とりあえず使ってみる」の段階で既にかなりハードルが高かった。そういうわけで色々試してとりあえず動かしてみることのできた簡単な方法をここで紹介したいと思う。

これで実践できる計算が数学的に大丈夫なのか(近似とか)は私自身は確認していないが、とりあえず使うことがモチベーションなのでそのあたりは後日気にすることにする。

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Gromacsでシミュレーションしてみる

私のいる研究室では脂質膜とペプチド・タンパク質の相互作用について研究している。だが、相互作用自体の研究というよりはそれを利用した応用の研究で、あまり物理化学やバイオインフォマティクス的手法で研究をすることはない。
個人的にはシグナルが絡まない範囲の相互作用について調べるなら物理化学的実験やシミュレーションをするのが強力だと思い、自分のPCでシミュレーションをすることにした。

分子動力学シミュレーションには色々なソフトがあるようだが、色んな論文で使われていてネット上の集合知も多いGromacsを私は使っている。
そのとき色々困ったこととか気になったことがあったので、自分へのメモも兼ねて記していこうと思う。あとブログに書くぞ、と思えば英語のメーリングリストとかマニュアルとか読むモチベーションも上がるので。

以下Gromacs関連の記事
Gromacsをとりあえず使ってみる
アンブレラサンプリングとPMF計算(2)

以下調べて書いていきたいこと
VMDの使い方
主成分分析など
MM-PBSA法
.mdpの中身について


171007追記
MM-PBSA法については、Gromacsをとりあえず使ってみるでも最後に紹介したBlogの方がやり方を説明していて、例えば酵素とリガンドの結合ならそのときの結合にどの残基がよく効いているかが計算できるようだったので、興味を持っていた。
だが、色々調べたところMM-PBSA法は単純に脂質膜に適用することは難しいらしいとどこかのメーリングリスト有識者が言っていたので、とりあえず保留することにした。
MM-PBSA法でなくもう少し簡単な方法でAβと脂質膜の相互作用について残基ごとの寄与を計算している論文を見つけたので、その方法を調べることにする。

171022追記
MM-PBSA法を脂質膜に適用することが難しいは多分嘘。Blogの方がAmberToolsのMMPBSA.pyというモジュールを利用していたが、このMMPBSA.pyが脂質膜に対応していないようだ。理論的には別に問題なく出来るはず。

180101追記
APBSmemで出来た。詳しくはそのうち書く。APBSmemでぐぐるwindowsでも出来る、はず。